香椎の家

 

建築家・増沢洵の『最小限住宅』(1952)の模倣住宅である。
私は”最小限住宅”を好む施主の要望もあり、今回の計画に至った。
忠実に”最小限住宅”の矩計を起こしつつ、要望にあうようにカスタマイズしていった。
3間×3間に3坪プラスのベースとし、+和室で延べ25坪程の住居となった。
内部空間は、ワンルームのようで、建物自体もとても低いが6帖の吹抜けが低さを感じさせない。
増沢洵が言った「デザインの正直さ、単純さ、直栽さ、経済性といった問題」を直に思えるものであった。
5人家族の為の家で、このボリュームの中で、家族の声が常に届きやすい一室住居であり、新たな価値観を感じることが出来た。

竣工時期 2009年

施工 長崎材木店
延床面積 85.29